2011年9月3日土曜日

失敗例から学ぶStartupWeekend@Fukuoka

先日の話です.
8月25日(金)の夕方から8月27日(日)の夜まで,StartupWeekendが開催されました.
大雑把にいうと「約50時間強で起業のスタートアップをする」というものです.無茶苦茶な.
流れは,

  • 自分のアイデアを発表したい参加者がみんなの前で1分間のピッチを行う
  • アイデアを上位8つに絞る
  • 参加者は8つのアイデアのうち自分が携わりたいものを選ぶ
  • それで集まったメンバーがチームとなる
  • チームは残り時間で開発,マネタイズの確立,プレゼンの準備を行う
  • プレゼンで8つのうちから(いろいろな)トップを決める
という感じでした.


失敗の原因
最初に申し上げておきますが,以下の内容は誰々がどうだったとか,もしああしていれば・・・とかそういう辛気臭く仲間を批判するような内容とは程遠いものです.よしなに.

結論からいうと我々のチームは見事に失敗しました.
「ああ,こうやって間に合わなくなっちゃうんだな」って体感した気がします.
で,何がだめだったかを考えたのですが,以下の項目に集約されると思います.

  1. 問題に対する解決策が明確でない
  2. 動くものがない

問題に対する解決策が明確でない
私たちのチームは問題を解決する手法を決めるのに多くの時間を費やしてしまいました.
方向性が決まらないことには,各メンバーの得意分野の作業にとりかかることができません.
それで,結局完全なストーリーを一本つくることができず,成果物もプレゼン内容も確定していない状態で発表することとなってしまたのです.


この部分を反省するにあたり,まずStartupWeekendで発表するときの心構えみたいなものを説明しておきます.

StartupWeekendでは,ひとりひとりのピッチも,最後のプレゼンも,基本的には「世の中のこういう問題は,我々のつくったサービス(orアプリorデバイスetc)で解決できる!」とうロジックで話を進めます.

おそらく,わかりやすいからでしょう.学生の身分ではあまり多くを語れませんが,NEEDSベースな部分に人々はお金を落としていくのではないでしょうか.つまり,問題に対して共感できるというのが,プレゼンにおいて重要なんだと思います.

さて,この現象を回避するためにはどうすればよかったのか.
  • チームのアイデア源である人が多少強引にでもひとつの解決案を押し通す
  • 誰が見ても明らかでわかりやすい解決案である
こんなところを考えています.「問題は共感できるんだけど,なかなか解決策が思いつかない・・・」というシーン,あると思います.リーダーの人,ファイト!



動くものがない
上記にも関連するのですが,結局この手のイベントは動くものを見せないと始まらないのでしょう.

「おお,なんか面白そう.俺も使ってみたいわ.できるのかな?あ,できてるんだ,スゲー」

聴衆にここまで思わせれば優勝ですたぶん.
前半部分がおろそかなのは論外,後半部分が不十分なのは机上の空論で終わってしまいがちです.

今回福岡で優勝したOooiのプレゼンをみたとき僕が思ったのは,まさにこんな感じでした.たぶん他の人も同じでしょう.だからこそ圧倒的な支持をもらえたのだと思います.

動くものをつくるためには,「問題に対する解決策の意思統一がとれていること」がとても重要になってきます.作ったものが支離滅裂だったらどうしようもないですものね.

意思統一にかける時間を最低限にし,あとはその道のスペシャリストに作業を分担するという流れが理想的です.エンジニアがプレゼンを気にする必要はないでしょう.


起業に必要な要素
ってでかくいってますが,「こんなイベントに必要なこと」と読み替えてくださって問題ないです.

アイデアの普遍性
投票性である以上ニッチな話題は不向きです.誰もが潜在的に抱えている問題をそれっぽくばらまくのがよさげです.

問題とその解決案のわかりやすさ
共感を得やすいですし,さっさと開発作業にとりかかれます.

プロトタイプ
とにかく動くものを見せることが重要です.

プレゼンのわかりやすさ
最初,最終発表の5分という時間は短いと思っていましたが,わかりやすさを追求するならば納得です.

リーダー的存在
この場に必要なのはボスではなくリーダーです.ゴン蔵ではなくたけしなのです.
世の中に存在しない解決策を講じようとしているのだから,皆が不安を覚えるのは当然です.
リーダーの人は,多少のバッシングなどなんのその,責任をもってメンバーを引っ張っていくべきでしょう.皆,リーダーのアイデアに共感して集まってくれたのですから.



以上を一言にまとめると,

スタートアップイベントは,リーダーがアイデアのわかりやすさを維持し,エンジニアとデザイナーが開発し,それをドヤ顔で自慢するように発表する

ですよ.

また参加したいです!